物語の必然性みたいなものが好きです。映画を観ていて、「こんな奇跡的にハッピーエンドになるなんておかしい。」と思うよりは「そうなることが必然だったんだ。」と思うタイプです。じゃあ今色々苦しんでいるのは何故だとか考えると頭の中に「自己責任」とか「自己嫌悪」が浮かんでくるので止めたほうが良いです。
さて、本日紹介するのは、必然に縛られる男女をめぐる漫画、水上悟志さんの「スピリットサークル」です。
(全6巻、完結済み)
スピリットサークルは、昔から霊が見える中学2年生男子「桶屋風太(おけやふうた)」が額に大きな傷のある美少女転校生「石神鉱子(いしがみこうこ)」とその背後霊と出会ったとこで過去の人生を巡る輪廻の物語に巻き込まれる話です。
父に認知されてる霊が見える能力
まんまな描写。
現代社会で美少女にこんな事言われたらそのまま値段の書いてないタイプのBarに連れて行かれるか、欲しくないイルカの絵買わされるかの2択になると思うのですが、ある意味鉱子はこの2択を超えるヤバい女です。この直後、風太は生まれ変わり前の過去生を追体験させられます。その過去生で風太は精霊に見える靴職人「フォン」として生きていました。
見た目や特徴が似通っている風太の過去生フォン
フォンは恋人のレイと幸せに暮らしていました。しかしある日、レイは村の安寧を守るため、精霊への生贄に選ばれてしまいます。
精霊と話せるが故に生贄は無駄であると知っているフォン。
レイが生贄となることが許せなかったフォンは、儀式を妨害しようとしますが、すんでのところでどこか鉱子に似た神官ミトスに首を斬られて殺されてしまいます。
鉱子に似た神官
過去生を味わい死んだ感覚
現代へと意識が戻った風太に鉱子は、「あと7回死んでもらう。」と宣言します。
美少女転校生との出会いからの唐突にハードモード。
つまり「計7つの過去生を追体験してもらった後、殺す。」と言うことになります。そしてフォンとして殺された数カ月後、改めて見せられた過去でもでも風太と鉱子の過去生は殺し合いを演じることとなります。
騎士と魔女としての殺し合い。
2つの過去生を観ることで、この2人の輪廻にはただならぬ因縁があるのだと風太とついでに読者も察する訳ですが、いずれの過去生も風太側、鉱子側それぞれに言い分があり、必ずしも一方が悪人とも言い切れません。
そして、他人との殺し合いの輪廻という濃すぎる人生を追体験することで、中2の人格が過去生に引っ張られて影響を受けまくることになります。
老いて死んだ過去生に引っ張られる姿
過去生の影響受けまくり。
そんなヘビーな過去生追体験シーズンの中で、読者も風太も、なんなら過去生の登場人物ですら抱く疑問が「過去生が殺し合っているからといって今生でも殺し合う必要があるのか?」という点です。
過去生でも殺し合いを止めようとする人物も居た
ただ突然巻き込まれた風太は勿論殺し合いを望んでなんていません。しかし、過去生の追体験した結果、風太もどうしても思考が過去生に引っ張られていきます。勿論、全ての過去生を知る鉱子は更に過去生に引っ張られています。
殺し合いに至った過去生は当然恨みを抱えている。
そんな2人が、今生どういった選択をするのか?運命は決まっているのか?というのが本作のテーマだと思います。
私が特に好きなのは、主人公風太の善良さです。恐らく今生が風太以外であれば殺し合いという選択肢は避けようが無かったと思います。しかし、底抜けに善良な風太が居た故に鉱子にも初めて迷いが生じた様に思われます。
とにかく善良な中学生。
風太の身を案じる級友たち
その迷いが、登場人物達の人生が、輪廻の運命がどうなるのか是非体験してみて欲しいです。前世で生き別れた恋人を今生で探しているタイプの方におすすめの漫画です。
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父に認知されてる霊が見える能力












