丁寧な暮らしとは何でしょうか。豆を挽いてコーヒーを淹れるとか、季節が来れば梅酒を漬けるとか、ぬか床を備え付けてるとかでしょうか?漠然と生活や季節を楽しんでいる人くらいのイメージです。私自身の辛うじて丁寧な暮らし要素はというと、チャイハネで買ったお香と読書、あと長風呂くらいしか浮かびません。最終的に丁寧な暮らしが健康寿命に直結してくれれば良いんですが、ドカ食い、酒、夜更かしあたりの悪癖が私の後期高齢者としての未来を消している気がしてなりません。
さて、本日紹介するのは、常日頃からランニングくらいはやりたいけど時間が…とか思ってしまう「丁寧な暮らしはしたいけど…」から先が思い浮かばない方におすすめのマンガ、アキリさんの「ストレッチ」です。
(全4巻、完結済み)
ストレッチは元ヤンチャしてた社会人の慧子さんが後輩の医学生蘭さんと同棲の傍らストレッチを教わるという話です。メインストーリーはマジでこんだけです。
黒髪の先輩慧子と金髪の後輩蘭
映画一つとっても全くタイプの違う2人
なんかさらっと同棲している2人が、後輩の勧めでストレッチをやることになり、気付けばそれがちゃんと日常の一部になっていく様は、誰にでもあり得るちょっとしたルーチンが出来るまでという感じがして良いです。大体のルーチンってほんの少しのきっかけで出来上がるじゃないですか?本書を読むとストレッチに限らず自分も何か始めようかなというちょっと春っぽい気分にさせてくれます。
色んな(おっさん人口が多数の)趣味を魅力的な女性や女子高生がやってて…みたいな作品が流行った時期があった気がします。
実際、イケメンや美女が主人公ならともかくおっさんの趣味マンガは手に取る層が限られそう。
そういう作品も悪くは無いですが、そういう作品と本作「ストレッチ」が一線を画しているのは、「趣味としての特別な時間」を描いているのではなく「日常の一場面としてのストレッチ」を描いている点でしょうか。生意気な後輩とちょっと怖い先輩の2人の日々の何でもないやり取りの合間に描かれるストレッチが、押し付けがましくなくスっと入ってくるのが良いですね。
ストレッチの様子。やり方も端的かつしっかり書いててかなりためになる。
さらっとしすぎてて、「このストレッチ、〇〇に効く!凄い体が軽くなった!」みたいなのもあんまり無いので、読んでいてストレッチをしたくなるかと言うと意外とそうでもないのはちょっと斬新です。
ちなみにストレッチを日課にしている2人というと凄く丁寧な暮らしをしている様に感じますが、3回に1回くらいは飲酒エピソードや大食いエピソードが挟まり「こいつら言うほど丁寧な暮らしをして無いな」となるので私の様な丁寧な暮らし出来てない勢の方にもお勧めできます。
酒カスエピソード
大食いエピソード
正直本作は日常の話だけで、ストーリーとしてアップダウンは大きくありません。しかし、「たまに会えば滅茶苦茶盛り上がるし仲が良かったけど単純な接触回数はそんなに無かった高校の先輩と後輩」という部活道をやっていたら誰にでもあり得そうな関係の2人は、読んでいて「自分にもこんな時期があったよなぁ」と思わせてくれて非常にノスタルジックな気持ちにさせられます。あと、そういう先輩や後輩と同棲してたらこんな風だったのかなーとか思っちゃう筈です。私は中学くらいから体育会系だったので「同級生に怖がられてる先輩と自分のちょっとした意気投合エピソード」が無数に存在しているのも本作を読んでノスタルジックに浸ってしまう原因かもしれませんが。
先輩後輩としての何気ない思い出
そして、どこかで自分にもあり得たかもしれない日常は、やっぱり楽しいばかりじゃなく、嫌な思い出や別離も淡々と描いてます。正直、どんな人生でも楽しいだけの日常なんて無いと思うのでそういったリアリティも本作を好きになる要素だと思います。
色々あった過去のこと
いずれ訪れる別離
誰にでもあり得る日常を通して、自分の生活にもほんの少しだけ思い至る。と文字にしてみると本作を読むだけで気持ち丁寧な暮らしができた気がします。
折角のGWなのでちょっと丁寧な暮らしを始めたくなった方、「よつばと」を読んでこんなに丁寧な暮らしはできない…と挫折を味わった方におすすめです。是非本作を読んで丁寧な暮らし気分を味わってみてください。
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