タイトルで大きく出てみましたが、ラブコメの話をしたいと思います。最近月曜になると私のXのタイムラインは深夜ラジオと恋愛の合わせ技みたいな漫画「さむわんへるつ」の話題がたくさん流れているのですが、基本ジャンプ本誌を買わない単行本派の私からすると非常に淋しくてなりません。在りし日に我が家にゲームキューブが無くてみんなの会話に混じれなかった時のことを思い出します。
さて、高校生の頃は勉強漬け、大学生の頃はなんかほぼ男ばかりという環境で過ごした極々一般的(中年)男子の私からするとちょっと令和の恋愛漫画には違和感があるなー?と思います。それは、男がヒロインに惚れるの遅くない?という点です。フラットに話しかけてくる女子が居たら3回の逢瀬で惚れます。最新の学説では、大体ニュートリノくらいの速度が全男子の中央値の筈です。
つまり男子は単純接触効果が一番良く効きます。「このコ、オレのこと少なくとも嫌っていないな。いや?寧ろ好かれているか?」というスリップダメージは基本累計して行くので、切れないうちに重ねがけして行く戦法がいいと思います。
さて、というわけで今回は、現実に即して1話の時点で主人公の男の子がヒロインにべた惚れしている少女漫画、稲井カオルさんの「うたかたダイアログ」を紹介します。
全3巻完結済
本作は高校生の片野と宇田川が小粋な掛け合いをしつつドラッグストアで働く話です。一般的な男子高校生の片野は、日々一緒に働く宇田川のことが常に気になっていますが、そのへんはチキンなこともあり宇田川との距離感を縮めきれないままうたかたのふれ合いを楽しんでいます。
主人公2人、左が宇田川さん、右が片野くん。
楽しい掛け合い。
非常に良いのがシュールな会話劇で、爆笑するというよりは「クスッ」とくるくらいの会話やシーンが無限に続くところでしょうか。ちょっと男子も女子も想像して欲しいんですが、夜中に思い出す「あの会話上手いこと続いて楽しかったなぁ。」みたいな会話って相手を男女に限定せずたまにあるわけじゃないですか。それが異性だったりして、頻度的にも割と頻繁にあるとそれはもう意識しますよ。「男子高校生を堕とすのに刃は要らぬ、シフトが週3被れば良い。」とは今私が考えた文句ですが、シフトがいつも被っている上に、常に息が合っていて、「フルコンボだドン!」みたいな会話が繰り返されるとそれはもう惚れますよ。というわけで、片野くんは序盤から特に説明はありませんが宇田川さんに惚れています。
惚れてる。
ツボ。
どこまでも一緒に行こうねぇ。
金髪で、ちょっと態度が悪くて良くバイト先に苦情が来ていて、最近は父親とはあんまりうまく行っていなかったりする極々平凡な(当て馬みたいな)男子高校生片野くんが、傍から見るとちんちくりんで日々なんか上手いことを言うおもしれー女子の宇田川さんと和気あいあい以上イチャイチャ未満の掛け合いをする様を無限に眺める漫画になります。ドラマはほぼありません。あくまで小粋でシュールな日常の会話劇を眺める漫画になります。
当て馬感
おもしれー女
他のモブもなんか面白い。
でも片野くんは殆どイワトビペンギンとしか思われていない。
ただ翻って我が身と比較すると、バイト先に好きな人が居て、毎週会えて、同年代で、楽しく会話が繰り広げれれる状況って、だいぶ役としては大きめなんですよね。ドラは確実に乗っている。
1話の扉絵、こんなこと書いといてだいぶ青春してる。
劇的なことは起こらないと謳っておりますが、そもそも一般人の恋愛にそうそう劇的なことなんて起こらないので通常営業であり、当て馬も恋の鞘当ても無い一対一のイチャイチャをずっと味わえるのは中々稀有な少女漫画だと思います。実際のところ、付き合う前には無限のパターンがある恋愛も付き合ったあとは数パターンに収束している様な(錯覚が)していますので、寧ろ付き合う前の日常こそが永遠に終わって欲しくないユニークな時期であると私は思うわけです。胸焼けしないくらいの丁度いいくらいの霜降り具合のカルビみたいな無限に食べられるタイプの恋愛漫画なわけですよ。喩えがクソデブですが。
ちょっといきなりノリのわからない稀有な恋愛漫画を手に取りづらいという方は作者の稲井カオルさんがKindleストアで無料で配信しているギャグショート漫画あたりを読んでみるのも良いかもしれません。クスっとくる感じと小粋な掛け合いは概ね「うたかたダイアログ」のノリと近いです。
全2巻、続刊?
こういうゆるいノリが無限に続きます。
爆笑と言うよりはゆったりした笑いに飢えている方、バイト(+恋愛)したことがない方にオススメです。
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