仕事始めですね。年末はあんなに楽しかったのに、あんなに「あれやろう」「これもやろう」で満ちていたのに、読もうと思っていた一冊の本すら読み終わっていません。絶望です。ともあれ久々に出社すると諦めが付くのは良いですね。
田舎なので通勤には車を使っており、好きな音楽はかけられますが雑誌を読んだりできないのが玉に瑕です。満員電車は嫌ですが通勤電車でモーニングあたりの漫画雑誌を読んで何となく社会人漫画に感情移入したい気持ちがあります。昔は親が買ってくるゴルゴ13シリーズで世界情勢を、黄昏流星群で爛れたミドルエイジの関係を学んだ気でいましたが社会人になるとゴルゴ13シリーズを買う気持ちになれません。読むタイミングというよりは本棚のストレージの問題です。かといって島耕作は遠くに行ってしまったので感情移入が難しい。
となると現代社会を生き抜く、若さと渋さの間で揺れるナイス30'sは、鼻歌みたいな応援歌を(あ、安部礼司以外で)どこから摂取すれば良いのでしょうか。せめて同じ目線で頑張っているおじさんが良い気がします。
NISSAN あ、安部礼司 脚本集 SEASON1~第1話 : SEASON1-1.先輩、後輩の飯野平太っす! あ、安部礼司~Season1 (TOKYO FM 出版)
ナイス30'sに送る鼻歌みたいな応援歌
というわけで本日紹介するマンガは山田しいたさんの「ITおじさん」です。
既刊3巻、連載中
電書バトの安いのは旧版、ヒーローズコミックスが新版です。
山田しいたさんといえば文学部の創作シーンを描いた「文藝乙女ハッカソン」や近年だと平賀源内や菅田さんがやけに有能な「万能会社員菅田くん」「田沼殿と源内さん〜ときどき徳川ファミリー」あたりが著作としてありますが、その著作の中でも特に私の推しが「ITおじさん」です。
文藝乙女ハッカソンより。
たまにXで見かける画像かも。
ITというとちょっと手が出しづらいイメージがあります。日々ペーパレスだDX化しろとか言われている中間管理職のおじさんにはアレルゲンみたいな言葉ですよね「IT」は。
「IT」それが見えたら終わり、とか言おうとしたら既に本家がセルフパロディしてた。
ただ安心していただきたいのがこの「ITおじさん」は「DX」を某ピンクの悪魔由来で「デラックス」と読みがちな、何なら「デジタルトランスフォーメーション」と聴いた後にも「WAR WAR争いはSTOP IT」とゴリラの司令官が頭に浮かんで来るおじさんにこそオススメしたい緩さです。
ITおじさんより。これくらい緩い感じで入るから安心してほしい。
逆にデラックス以外の読みがあるのかとスーファミ世代としては問いたい。
私のようにITがアレルゲンなおじさん達は、取り敢えずは主人公のおじさんがIT企業に勤めていることは我慢いただくとして「何故顧客が欲しいサービスが提供されないのか。」「キャッシュレス決済多すぎないか?」「ブロックチェーンって何?」「ちょい前に流行ってたClubhouseってなんだったの?」と日々浮かんでは「カタカナ語・新語辞典」を開くことなく枕元に消えていく疑問の数々が、緩いギャグとともに(うっすら)解決して行く読書体験が、私(達)の様なぬるま湯に浸かっている社会人にうってつけな作品なんですよ。
なんかムカつく採用面接
(AI技術者ってそういう意味ではない。)
キャッシュレス決済。
ブロックチェーン。ちゃんと本物?の解説もあるよ。
出版の時期的に内容は、コロナ前〜現在くらいのIT時事問題をさらっとなぞっていく感じです。時事問題をおさえつつ、その合間合間におじさんの仕事あるあるとITあるあるが語られており、何ともおじさんが感情移入しやすい作品となっております。
AIって何?
哀しいあるある。
働きアリの法則回
こんなおじさん(蟻)も居ますよね。
おじさんだけではなく、若い新入社員の目線でのワークライフバランスの取り方や就活体験記的なお話もあり(リーマンショック期多めですが…。)、今働くサラリーマンに「コボちゃん」くらいの気軽さで是非読んでいただきたい作品です。
プライベートと仕事の両立…。
就活。
この作品が特に魅力的なのは単なる中間管理職、ITのあるあるではなくちょっと捻ったギャグを毎回入れてきて単体でも十分面白い点です。なろう小説よろしくギルドから追放(契約解除)されたり、リモートワークでジャングルと化すオフィス、注文状況によってリアルタイムで価格変動する寿司屋、はては刑務作業みたいな開発現場まで、そのコメディ&パロディの表現の幅が広く題材と相まって飽きが来ません。
異世界転生テンプレ
そんな刑務所みたいなIT企業無い…よな?あるかも。
ミクシィならともかくClubhouseに手紙の招待状がある訳無いじゃない。
新年一発目、いきなり肩の力を入れていくよりは、とりあえずブラックフライデー後に付与されたAm〇zonポイントを年末年始休暇のモラトリアムとして、今をときめく社会人おじさん漫画につぎ込んで見るのはどうでしょうか?
そこまで全力のキャリアアップは目指してないけど、若者/おじさんの会話に少しくらい混じりたいという貴方に是非オススメしたい作品です。
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